2026.05.13
居抜き店舗の床貼り替え工事はいくら?費用相場・注意点を解説

名古屋で店舗や事務所の看板デザイン・看板工事を行う看板クリエイトです。
当社は居抜き物件による床工事や壁紙の貼り替えなど内装工事も対応しています。
居抜き物件で店舗や事務所を開業する際、意外と悩むのが「床の状態」です。
前テナントの汚れや傷、臭い、剥がれが残っていると、お客様の印象や店舗イメージに大きく影響します。しかし、床工事は面積や床材によって費用が大きく変動するため、「どこまで工事すべきか分からない」というオーナーも少なくありません。
この記事では、居抜き物件の床貼り替え工事の費用相場、床材ごとの特徴、追加費用が発生するケース、失敗しないための注意点まで詳しく解説します。
目次
居抜き物件の床貼り替え工事の費用相場
居抜き物件で開業やリニューアルを行う際、多くのオーナーが頭を悩ませるのが「床工事にどれくらい費用が掛かるのか」という問題です。
特に飲食店や美容院、クリニックなどは、床の印象が店舗全体の清潔感や高級感に直結します。壁や看板が綺麗でも、床が剥がれていたり、前テナントの汚れや臭いが残っていたりすると、お客様は無意識に「古い」「清潔感がない」という印象を受けやすくなります。
しかし、床工事は単純なリフォーム工事ではありません。
使用する床材、既存床の状態、下地の劣化状況、面積によって価格が大きく変動するため、「想像以上に費用が高くなった」というケースも少なくありません。
そのため、まずは床工事の費用がどのように決まるのかを理解しておくことが重要です。
床工事の費用は何で決まる?
床工事の費用は、単純に「床材の価格」で決まるわけではありません。
例えば、同じ30坪の店舗でも、既存床の上からそのまま施工できるケースと、床を撤去して下地補修が必要なケースでは、工事費用が数十万円単位で変わることがあります。
特に居抜き物件は、前テナントの使用状況によって床内部の状態が大きく異なります。飲食店であれば油や水分が染み込み、美容院であれば薬剤や水による腐食が進んでいることもあります。
そのため、床工事では「表面を貼り替える費用」だけではなく、見えない下地部分の状態が非常に重要になります。
床材ごとの費用相場
居抜き物件でよく使用される床材には、フロアタイル・タイルカーペット・長尺シートなどがあります。
それぞれ費用相場や特徴が異なります。
| 床材の種類 | ㎡単価相場 | 特徴 |
|---|---|---|
| タイルカーペット | 3,000〜6,000円 | 防音性が高くオフィス向き |
| フロアタイル | 4,000〜8,000円 | デザイン性が高く店舗向き |
| 長尺シート | 5,000〜10,000円 | 耐水性・耐久性が高い |
| クッションフロア | 2,500〜5,000円 | 比較的安価で住宅向き |
例えば、美容院やアパレルではデザイン性を重視してフロアタイルが選ばれることが多く、飲食店やクリニックでは耐水性を考慮して長尺シートが採用される傾向があります。
一方で、価格だけで選ぶと失敗するケースもあります。
例えば、飲食店で安価なカーペット系床材を採用すると、臭いや油汚れが残りやすく、短期間で交換が必要になることがあります。
床材は「初期費用」だけではなく、「耐久性」「清掃性」「将来のメンテナンス性」まで考えて選ぶことが重要です。
面積による費用の違い
床工事は当然ながら、施工面積が広くなるほど費用も高くなります。
ただし、単純に「面積が2倍なら費用も2倍」というわけではありません。
小規模店舗は材料ロスや人工費の割合が高くなるため、坪単価が高くなる傾向があります。一方で、大型店舗は施工効率が良いため、㎡単価が下がるケースもあります。
以下は、一般的なフロアタイル施工時の目安です。
| 店舗面積 | 概算費用 |
|---|---|
| 10坪 | 15〜30万円 |
| 20坪 | 30〜60万円 |
| 30坪 | 50〜90万円 |
| 50坪 | 80〜150万円 |
ただし、これはあくまで「標準的な施工」の目安です。
実際には、
- 夜間工事
- エレベーター無し
- 搬入条件が悪い
- 下地劣化が激しい
といった条件によって、費用は大きく変動します。
撤去費や下地補修費に注意
居抜き物件の床工事で最も注意したいのが「追加費用」です。
特に見積段階では分からなかった問題が、解体後に発覚するケースは非常に多くあります。
例えば、既存床を剥がした際に、
- コンクリートが割れている
- 湿気を含んでいる
- 油が染み込んでいる
- ベニヤが腐食している
といった問題が見つかることがあります。
こうした場合、新しい床材をそのまま施工することはできません。
そのため、
- 下地補修
- 左官工事
- レベル調整
- 乾燥作業
などが追加で必要になります。
下地補修費の目安は以下の通りです。
| 補修内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 簡易パテ補修 | 2〜5万円 |
| 部分下地交換 | 5〜15万円 |
| 全面下地補修 | 15〜40万円 |
| 左官レベル調整 | 10〜30万円 |
つまり、居抜き物件の床工事は「表面の床材交換」だけではなく、「下地状態をどこまで直すか」で総額が大きく変わる工事なのです。
【まとめ】床貼り替え工事の費用相場
居抜き物件の床工事は、単なる見た目のリフォームではありません。
床は毎日多くの人が歩き、荷物が運ばれ、水分や汚れが蓄積する場所です。そのため、店舗内装の中でも特にダメージを受けやすく、施工品質が営業効率や店舗イメージに直結します。
また、居抜き物件は前テナントの影響を大きく受けるため、表面が綺麗でも内部が劣化しているケースがあります。
特に飲食店や美容院では、
- 油汚れ
- 水漏れ
- 湿気
- 下地腐食
などが進行していることも珍しくありません。
そのため、床工事では単純に「安い業者」を探すのではなく、
「どこまで下地確認を行うか」
「どの床材が店舗に合うか」
まで含めて検討することが重要です。
床工事は、店舗の印象・耐久性・メンテナンス性を左右する重要な投資として考える必要があります。
居抜き物件で使われる床材の種類と特徴

居抜き物件の床工事では、「どんな床材を選ぶか」で店舗の印象が大きく変わります。
例えば、高級感のあるカフェを作りたいのか、清潔感を重視したクリニックにしたいのか、それともコストを抑えて事務所として使いたいのかによって、最適な床材は変わります。
また、床材選びを間違えると、
「すぐ剥がれた」
「臭いが残った」
「掃除しにくい」
「傷が目立つ」
といった問題にもつながります。
つまり、床材は単純に価格やデザインだけで選ぶものではありません。
店舗の業種や使用環境を考慮して選ぶことが重要です。
フロアタイルの特徴
現在、店舗内装で非常に人気が高いのがフロアタイルです。
木目調・石目調・コンクリート調などデザインバリエーションが豊富で、高級感を演出しやすいのが特徴です。
特に、
- 美容院
- アパレル
- カフェ
- オフィス
などでは採用率が高く、デザイン重視の店舗との相性が良い床材です。
さらに、部分交換しやすいため、メンテナンス性にも優れています。
ただし、下地状態の影響を受けやすいという特徴があります。
下地に凹凸があると、そのまま表面に浮き出るため、施工前の下地調整が非常に重要になります。
タイルカーペットの特徴
タイルカーペットは、防音性や歩行性に優れた床材です。
オフィスやクリニック、学習塾などで多く採用されており、足音を軽減できるため静かな空間を作りやすい特徴があります。
また、汚れた部分だけ交換できるため、メンテナンスコストを抑えやすいというメリットもあります。
一方で、飲食店にはあまり向いていません。
理由としては、臭いや油分を吸収しやすく、長期間使用すると臭い残りが発生しやすいためです。
居抜き飲食店で既存カーペットをそのまま使用した結果、「前テナントの臭いが取れない」というケースも珍しくありません。
長尺シートの特徴
長尺シートは、防水性・耐久性に優れた床材です。
特に、
- 飲食店
- クリニック
- 介護施設
- 厨房
など、水や油を使用する環境で採用されることが多いです。
表面が硬く、清掃しやすいため、衛生管理が重要な業種との相性が良い床材と言えます。
また、滑りにくい仕様の商品も多く、安全性を重視する施設でも人気があります。
ただし、施工には高い技術力が必要です。
施工不良があると継ぎ目が目立ちやすく、水が侵入して剥がれの原因になることがあります。
そのため、長尺シートを施工する場合は、施工実績が豊富な業者へ依頼することが重要です。
業種ごとのおすすめ床材
店舗の業種によって、適した床材は変わります。
以下は一般的な選定例です。
| 業種 | おすすめ床材 | 理由 |
|---|---|---|
| 飲食店 | 長尺シート・フロアタイル | 耐油性・耐水性が高い |
| 美容院 | フロアタイル | 薬剤に強くデザイン性が高い |
| クリニック | 長尺シート | 衛生管理しやすい |
| オフィス | タイルカーペット | 防音性が高い |
| アパレル | フロアタイル | 高級感を演出しやすい |
このように、床材は「見た目」だけではなく、「営業スタイル」との相性まで考えて選ぶことが重要になります。
【まとめ】床材の費用と種類について
居抜き物件の床工事では、「どの床材を選ぶか」が店舗運営を左右すると言っても過言ではありません。
特に店舗は住宅以上に人の出入りが多く、汚れや摩耗が発生しやすいため、耐久性や清掃性が重要になります。
また、業種によって求められる性能は大きく異なります。
例えば、飲食店は耐油性や防水性、美容院は薬剤耐性とデザイン性、クリニックは衛生面が重要になります。
つまり、「安いからこの床材にする」という選び方は危険です。
短期間で剥がれたり、臭いが残ったりすると、結果的に再施工が必要になり、余計なコストが発生する可能性があります。
床材は単なる内装デザインではなく、「店舗運営を支える設備」として考えることが重要です。
居抜き物件の床工事で追加費用が発生するケース

居抜き物件の床工事で特に多いトラブルが、「最初の見積より工事費用が高くなった」というケースです。
床工事は、壁紙の貼り替えのように表面だけを見れば判断できる工事ではありません。
実際には、既存床を剥がして初めて分かる問題が数多く存在します。
そのため、契約前は綺麗に見えていても、施工開始後に
- 下地の腐食
- 水漏れ
- 油汚れ
- 段差
- 床の傾き
などが見つかり、追加工事が必要になることがあります。
特に居抜き物件は前テナントの使用年数や業種の影響を大きく受けるため、「想定外」が起こりやすい工事でもあります。
ここを理解せずに価格だけで判断すると、後から大きなトラブルにつながる可能性があります。
下地劣化による追加工事
居抜き物件で最も多い追加費用の原因が「下地劣化」です。
例えば、飲食店では長年の油や水分によって、床内部が傷んでいることがあります。
一見すると問題が無いように見えても、既存床を剥がすと、
- コンクリートが割れている
- ベニヤが腐食している
- 湿気を含んでいる
- 床が沈む
といったケースは珍しくありません。
この状態で無理に新しい床材を施工すると、数ヶ月後に剥がれや浮きが発生する原因になります。
そのため、下地補修工事が必要になります。
下地補修費の目安は以下の通りです。
| 補修内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 部分パテ補修 | 2〜5万円 |
| ベニヤ部分交換 | 5〜10万円 |
| 下地全面交換 | 15〜40万円 |
| 左官レベル調整 | 10〜30万円 |
特に古い建物ほど下地劣化が進んでいるケースが多いため、築年数が古い居抜き物件では注意が必要です。
油汚れや臭いによる問題
飲食店の居抜き物件では、「臭い問題」が非常に多く発生します。
特にタイルカーペットやクッションフロアは、長期間使用すると油や臭いを吸収しやすくなります。
この状態で新しい床材を上貼りしても、時間が経つと臭い戻りが発生するケースがあります。
また、油分が下地に残っていると接着剤が効かず、
- 剥がれ
- 浮き
- 接着不良
の原因になることもあります。
そのため、以下のような追加作業が必要になるケースがあります。
| 追加作業 | 費用相場 |
|---|---|
| 床洗浄 | 3〜10万円 |
| 下地研磨 | 5〜15万円 |
| 消臭処理 | 5〜20万円 |
| 既存床撤去 | 10〜30万円 |
特にラーメン店や焼肉店など油を多く使う店舗では、想像以上に臭いや油が染み込んでいることがあります。
水漏れや湿気による腐食
美容院、厨房、クリニックなどでは、水漏れや湿気による腐食も多く見られます。
排水周辺は特に注意が必要です。
表面は綺麗でも、内部で腐食が進行していることがあり、そのまま施工すると床が沈むことがあります。
また、湿気が多い状態で施工すると、接着剤が正常に硬化せず、施工不良につながることもあります。
そのため、
- 防湿処理
- 下地交換
- 乾燥作業
などが必要になる場合があります。
| 湿気・水漏れ対策工事 | 費用相場 |
|---|---|
| 部分防湿処理 | 5〜10万円 |
| 全面防湿施工 | 15〜40万円 |
| 下地交換 | 10〜30万円 |
| 乾燥養生 | 3〜10万円 |
居抜き物件は、「今水漏れしているか」ではなく、「過去に水漏れしていたか」が重要になるケースもあります。
段差や床の傾き補修
居抜き物件では、前テナントが増改築を繰り返しているケースがあります。
その結果、
- 床の高さが合っていない
- 一部だけ床が高い
- 床が傾いている
といった問題が発生していることがあります。
特に古いビルでは、建物自体の歪みが原因で床レベルが悪くなっていることもあります。
こうした問題を放置すると、
- 歩きにくい
- 家具が傾く
- バリアフリー対応できない
といった営業上の問題につながります。
そのため、左官工事によるレベル調整が必要になる場合があります。
| 段差・傾き補修 | 費用相場 |
|---|---|
| 部分段差調整 | 3〜10万円 |
| 左官レベル調整 | 10〜30万円 |
| 全面床調整 | 20〜50万円 |
特にクリニックや介護施設では、安全性の観点から床レベル調整が重要になります。
【まとめ】居抜き物件の床工事で注意するポイント
居抜き物件の床工事では、「想定外の追加費用」が発生するケースが少なくありません。
しかし、ここで重要なのは、「追加費用=悪」ではないという点です。
むしろ問題のある下地を放置したまま施工すると、
- 数ヶ月後に剥がれる
- 臭いが戻る
- 床が沈む
- 再施工が必要になる
など、結果的にさらに大きな費用が発生する可能性があります。
つまり、本当に重要なのは、
「なぜ追加費用が必要なのか」
を業者がしっかり説明できるかどうかです。
居抜き物件は、新築とは違い「前テナントの使用履歴」が残る空間です。
そのため、価格だけで判断するのではなく、
- 現地調査の丁寧さ
- 下地確認
- 追加工事の説明力
まで含めて業者を選ぶことが、床工事で失敗しない重要なポイントになります。
床貼り替え工事の流れと工事期間

居抜き物件で床工事を行う際、多くのオーナーが気になるのが「工事期間」です。
特に店舗の場合、
- オープン日が決まっている
- 家賃が発生している
- 工事期間中は売上が止まる
といった事情があるため、「何日掛かるのか」は非常に重要なポイントになります。
しかし、床工事は単純に床材を貼るだけではありません。
現地調査から下地補修、乾燥作業まで含めると、想像以上に多くの工程があります。
そのため、工事の流れを理解しておくことで、スケジュール遅延や追加費用のリスクを減らしやすくなります。
現地調査と見積作成
最初に行うのが現地調査です。
床工事では、この現地調査の質が非常に重要になります。
なぜなら、居抜き物件は前テナントの使用状況によって床内部の状態が大きく異なるからです。
現地調査では、
- 床材の種類
- 下地状態
- 臭い
- 水漏れ跡
- 段差
- 搬入経路
などを確認します。
特に飲食店では、厨房周辺の油汚れや湿気の確認が重要になります。
また、ビルによっては工事可能時間が決まっている場合もあるため、管理会社との調整も必要になります。
既存床の撤去作業
現地調査後、必要に応じて既存床を撤去します。
ただし、すべての現場で撤去が必要なわけではありません。
床状態が良ければ、既存床の上から施工する「上貼り工法」が可能な場合もあります。
上貼り工法は、
- 工期短縮
- 廃材削減
- コスト削減
というメリットがあります。
しかし、
- 床が浮いている
- 臭いが強い
- 水分を含んでいる
- 下地が腐食している
といった場合は、撤去工事が必要になります。
撤去費用の目安は以下の通りです。
| 撤去内容 | 費用相場 |
|---|---|
| タイルカーペット撤去 | 1,500〜3,000円/㎡ |
| 長尺シート撤去 | 2,000〜4,000円/㎡ |
| フロアタイル撤去 | 2,000〜5,000円/㎡ |
| 廃材処分費 | 3〜15万円 |
特に古い接着剤を使用している現場は、撤去に時間が掛かることがあります。
下地補修とレベル調整
既存床を撤去した後、下地補修を行います。
床工事では、この工程が最も重要と言われています。
なぜなら、下地が悪い状態で施工すると、どれだけ高価な床材を使っても剥がれや浮きが発生するからです。
例えば、
- コンクリートの割れ
- ベニヤの腐食
- 凹凸
- 床の傾き
などを補修します。
特にフロアタイルは下地の影響を受けやすく、下地が悪いと表面に凹凸が浮き出ることがあります。
そのため、見えない部分ですが非常に重要な工程になります。
新しい床材の施工
下地が整った後、新しい床材を施工します。
床材ごとに施工方法は異なります。
| 床材 | 施工期間目安 |
|---|---|
| タイルカーペット | 1〜2日 |
| フロアタイル | 2〜4日 |
| 長尺シート | 3〜5日 |
ただし、施工後には接着剤の乾燥時間が必要になるため、すぐに什器搬入できない場合があります。
特に大型店舗では、乾燥時間を考慮してスケジュールを組む必要があります。
【まとめ】床の貼り替え工事について
居抜き物件の床工事は、単純な内装工事ではなく、「店舗オープンを左右する重要工程」です。
特に居抜き物件は、解体後に問題が見つかるケースも多く、工事開始後にスケジュールが変わることもあります。
そのため、
「どれだけ丁寧に現地調査を行うか」
が非常に重要になります。
また、床工事は見えない下地補修や乾燥工程にも時間が掛かります。
オープン日を優先して無理なスケジュールで進めると、
- 接着不良
- 剥がれ
- 工期遅延
などの原因になることもあります。
居抜き物件の床工事では、「早く終わること」よりも、「長く問題なく使えること」を優先する視点が重要です。
居抜き物件の床工事で失敗しないための注意点
居抜き物件の床工事では、「できるだけ安く済ませたい」と考えるオーナーも少なくありません。
もちろん、開業時は設備費・保証金・厨房機器・看板工事など多くの費用が発生するため、コストを抑えたい気持ちは当然です。
しかし、床工事は店舗内装の中でも特にダメージを受けやすい部分です。
そのため、価格だけを優先してしまうと、
- 数年で剥がれる
- 臭いが残る
- 床鳴りする
- 清掃しにくい
といった問題が発生し、結果的に再施工費用が掛かるケースもあります。
居抜き物件は新築と違い、「前テナントの使用履歴」が残る空間です。
だからこそ、工事前の確認や業者選びが非常に重要になります。
安すぎる見積には注意
床工事で最も多い失敗が、「価格だけ」で業者を選ぶケースです。
特に居抜き物件は現場ごとの差が大きいため、極端に安い見積には注意が必要です。
例えば、一見安く見えても、
- 撤去費
- 廃材処分費
- 下地補修費
- 養生費
などが含まれていないケースがあります。
結果として、工事開始後に追加請求が発生し、最終的には高額になることもあります。見積を見る際は、「総額」だけではなく、「何が含まれているか」を確認することが重要です。
原状回復義務を確認する
居抜き物件では、「原状回復義務」の確認も非常に重要です。
賃貸契約によっては、
- 指定床材への復旧
- 接着施工禁止
- 退去時の全面撤去
など条件が設定されている場合があります。
これを確認せず工事を行うと、退去時に高額な原状回復費用が発生する可能性があります。特に商業ビルや大型施設では、管理規約が厳しいケースも多いため、事前確認が必要です。
部分補修と全面施工を比較する
「全部貼り替えるべきか?」
という相談は非常に多いです。
確かに、状態によっては部分補修だけで済む場合もあります。
しかし、部分補修には注意点もあります。
例えば、
- 色が合わない
- 廃番床材で違和感が出る
- 補修跡が目立つ
といった問題があります。
また、部分補修を繰り返すことで、最終的に全面施工より高額になるケースもあります。
以下は一般的な比較です。
| 施工内容 | 費用相場 | 特徴 |
|---|---|---|
| 部分補修 | 3〜15万円 | 安いが色差が出やすい |
| 部分貼り替え | 10〜30万円 | 補修範囲が広い場合向き |
| 全面施工 | 30〜150万円 | 統一感が出やすい |
店舗イメージを重視する業種では、全面施工の方が結果的に満足度が高いケースもあります。
将来のメンテナンス性を考える
床材は施工して終わりではありません。
営業を続ける限り、
- 傷
- 汚れ
- 摩耗
は必ず発生します。
そのため、「メンテナンスしやすいか」も重要なポイントになります。
例えば、タイルカーペットは部分交換しやすい一方で、臭いが付きやすい特徴があります。
フロアタイルは高級感がありますが、重い什器によって傷が付きやすいケースもあります。
長尺シートは耐久性がありますが、施工不良時の補修が難しい場合があります。
つまり、床材選びでは「初期費用」だけではなく、「5年後・10年後の維持費」まで考えることが重要なのです。
【まとめ】居抜き物件の工事を失敗しないために
居抜き物件の床工事で最も重要なのは、「価格だけで判断しないこと」です。
床は毎日多くの人が歩き、水分や汚れが蓄積する場所です。そのため、施工品質が悪いと、短期間で剥がれや浮きが発生し、結果的に再施工費用が掛かる可能性があります。
また、居抜き物件は前テナントの影響を受けやすいため、見た目だけでは判断できない問題も多く存在します。
だからこそ、
- 現地調査
- 下地確認
- 見積内容
- 将来のメンテナンス性
まで含めて検討することが重要です。
床工事は単なる内装リフォームではなく、「店舗の印象」「営業効率」「耐久性」を左右する重要な設備投資として考える必要があります。








