2025.04.07
“とりあえずSNS”は卒業!今さら聞けないマーケティングの正解

名古屋で店舗や事務所の看板制作している看板クリエイトです。
いつもは看板に関してブログを執筆していますが、今回は番外編としてマーケティングについてです。
看板を始め、ホームページやチラシなど広告物で集客を成功させるにはマーケティングが必ず必要となります。
看板で言えば・・看板デザイン・設置場所などですね。
今回はマーケティングの手法、定義について解説します。
目次
マーケティングとは?基本から理解しよう
「マーケティングって、広告のことじゃないの?」
そう思っている方、多いのではないでしょうか。実はそれ、半分正解で半分は大間違い。
マーケティングとは“売ること”ではなく、“売れる状態をつくること”なんです。
たとえば、宣伝していないのにいつも行列ができているラーメン屋。立地も良くて、口コミで評判が広がり、価格も納得感がある——これはまさにマーケティングの成功例。
広告もセールスもしていないのに、「食べたい」と思わせてしまう仕掛けがそこにあります。
ここで一度、「マーケティング」と「セールス」の違いをはっきりさせておきましょう。
- セールス=売ること(クロージング)
- マーケティング=売れる状態を整えること
セールスは“今”売る力。マーケティングは“売れ続ける”ための仕組みづくり。言い換えれば、セールスが短距離走なら、マーケティングは持久力を育てるトレーニングのようなものです。
この考え方を端的に示した名言が、あのドラッカー先生の言葉。
「マーケティングの理想は、販売を不要にすることである」
つまり、マーケティングがうまくいけば、無理な営業トークも値引きも必要なく、自然にお客さんが「欲しい」と思ってくれるということ。
そしてもうひとつ、大事なのは顧客視点”です。マーケティングとは、企業目線でモノを売ることではなく、「相手にどう伝えたら価値が伝わるか?」を考え抜く活動。商品の魅力だけでなく、「誰に、どんな形で、どうやって届けるか」まで含めて戦略的に設計していくのが本質です。
市場調査でニーズを見抜け!
さて、マーケティングの基本がわかったところで、次のステップは「市場調査」です。
「いやいや、うちは勘で売れてますから」と豪語するベテラン営業さんもいますが、令和の時代、それでは通用しません。
市場調査は、マーケティングの“羅針盤”。これがないまま商品を売るのは、地図なしで無人島に冒険するようなものです。
では、なぜ市場調査が必要なのでしょうか?
答えはシンプル。「お客さんが何を求めているのかを知らないと、的外れな施策になるから」です。
たとえば、新商品を企画して「このデザイン、絶対ウケる!」と社内で盛り上がっても、蓋を開けたらまったく売れない。これ、よくあるパターンですよね。
それは、“社内ウケ”と“市場ニーズ”がズレているから。だからこそ、市場の声を拾うことが超重要なんです。
市場調査の種類は大きく2つ
- 定量調査(数字でわかる調査)
アンケート、Web解析、購買データなど。
→「何人が買ったか」「男女比は?」「どのページが見られてる?」など、数字で見える情報。 - 定性調査(感情や理由を知る調査)
インタビュー、口コミ分析、行動観察など。
→「なぜそれを買ったのか」「どんな気持ちで選んだのか」など、行動の“理由”を探るもの。
この2つを組み合わせることで、「どの層がどんな理由で商品を選んでいるのか?」が見えてきます。マーケティング戦略を立てる上で、この情報は宝の山!
初心者にもできる!カンタン市場調査の方法
「でも、リサーチ会社に頼む予算がない…」という声、よく聞きます。
でも大丈夫。今は無料でできる市場調査ツールがたくさんあります!
- Googleフォームでアンケートをとる
- X(旧Twitter)やInstagramで投票機能を使う
- Googleトレンドでキーワードの検索動向を見る
- レビューサイトで競合の評判をチェックする
これだけでも、見えてくるものはたくさんあります。「とりあえず広告出す前に、まずはリサーチ」が鉄則です。
市場調査は、ただの“前準備”じゃありません。マーケティング全体の「精度」を上げるための、最重要プロセスなのです。
次は、集めた情報をもとにどう戦略を組み立てるか?マーケティング戦略の“フレームワーク”について深掘りしていきましょう!
マーケティング戦略って何?
さて、「マーケティングとは何か?」「市場調査がなぜ必要か?」をお話ししてきましたが、次に考えるべきは「どう攻めるか」です。つまり、マーケティング戦略。
なんとなく広告を出す、SNSを始める……その前に、「誰に」「何を」「どうやって」届けるかの設計図がなければ、せっかくの努力も“砂漠に水”状態。
そこで出番なのが、マーケティング戦略です。
マーケティング戦略とは「勝ちパターンを設計すること」
マーケティング戦略とは、ざっくり言うと「どうすれば競合より選ばれるか?」を考えること。
そのために使うのが、いわゆる“フレームワーク”と呼ばれる分析ツールたちです。
王道のフレームワーク3選
① STP分析:ターゲットを明確にするための設計図
- S(セグメンテーション):市場を分ける(例:年齢、性別、地域、価値観など)
- T(ターゲティング):誰に売るかを決める
- P(ポジショニング):その人にどう見せるかを設計する
例:「20代女性」「ナチュラル志向」「コスパ重視」→そこに響くコピーやチャネルを考える。
② 4P分析:売れるための施策を整理する
- Product(製品)
- Price(価格)
- Place(流通・チャネル)
- Promotion(プロモーション)
この4つを調整することで、マーケティングの“実行面”が固まります。
③ SWOT分析:自社の強み・弱みを客観視する
- Strength(強み)
- Weakness(弱み)
- Opportunity(機会)
- Threat(脅威)
このフレームワークで、企業としての“今の立ち位置”を冷静に把握できます。
「戦略」と「戦術」は違う!
ここでひとつ、大事な注意点。
SNS運用、キャンペーン、広告出稿…これらはすべて**戦術(=How)**であって、戦略(=What)ではありません。
たとえば、「Instagram広告を打とう!」というのは戦術です。
でも、その前に「誰に・どんな価値を・なぜ届けるのか?」という戦略がなければ、いくら広告を出しても効果は出ません。
戦略なき戦術は、ただの自己満足で終わることも…。
「おしゃれだけど誰も買わないWebサイト」って、まさにそれですよね。
マーケティング戦略は、迷わないための“地図”。これがあるからこそ、次に紹介する「具体的な方法・手法」が効果を発揮するのです。
では次に、実際にマーケティングを実行するための方法・チャネル・テクニックを、がっつり解説していきましょう!
マーケティングの具体的な方法と手法
戦略という“地図”が整ったら、次に必要なのは**“移動手段”=具体的なマーケティングの方法と手法**です。
SNS? 広告? メルマガ? たしかに手段は無数にありますが、大切なのは“誰に何を届けたいのか”によって、使い分けること。
闇雲に「全部やれば当たるっしょ!」では、リソースもお金も尽きてしまいます。
ここではオンラインとオフライン、両方の主な手法をご紹介します。
オンラインのマーケティング手法
◎SEO(検索エンジン最適化)
- Google検索で上位表示されるように、Webサイトやブログを最適化する手法。
- 長期的に見て「売れる仕組み」を作りたい企業におすすめ。
例:「名古屋 弁当 宅配」で上位表示されれば、黙ってても注文が入る世界線に。
◎SNSマーケティング
- Instagram、X(旧Twitter)、TikTok、Facebookなどで情報を発信。
- 拡散力が強く、ブランディングに最適。ただし、戦略なき運用は「ただの投稿地獄」。
ポイント: SNSはあくまで“共感を生む場”。セールストークをしすぎると逆効果になることも。
◎Web広告(リスティング広告・ディスプレイ広告)
- お金をかけて“今すぐ客”を狙う手法。
- 効果が出るのが早く、特定キーワードでの出稿や地域限定配信も可能。
注意点: 広告を出す前に、LP(ランディングページ)の質を高めておくのが鉄則!
◎メールマーケティング・LINE配信
- リピーターやファンに向けた直接アプローチ。
- キャンペーン告知やクーポン配布など、費用対効果が高いのが魅力。
オフラインのマーケティング手法
◎イベント・展示会出展
- 見込み顧客とのリアルな接点を作るには最適。
- 商品を「触ってもらう」「試してもらう」ことで強い印象を残せる。
◎チラシ・DM(ダイレクトメール)
- 特に地域密着型のビジネスで有効。
- 「エリア×ターゲット」を絞った配布がカギ。
◎PR(メディア露出)
- 雑誌、テレビ、Webメディアに取り上げてもらうことで、信頼感を構築。
- 自社でニュースリリースを出す、広報としてアプローチするのも有効。
どう選ぶ?チャネル選定の考え方
結論から言うと、「どこにお客さんがいるか?」がすべてです。
- 若年層向け → TikTokやInstagram
- BtoB商材 → SEOや展示会
- 主婦層 → LINEやチラシ
- リピーター重視 → メールやメンバーズカード
「流行ってるから」ではなく、「そのターゲットに合ってるか?」で判断することが成功のカギ。
戦略に沿って、適切なチャネルと手法を組み合わせれば、マーケティングはグンと効果を発揮します。
最後のブロックでは、マーケティングとセールスの違いを活かして、両者をどう連携させれば“売れる仕組み”が完成するのかを解説します!
セールスとの違いを活かすマーケティング
ここまでマーケティングの基礎から戦略、手法まで幅広く紹介してきました。
さて、最後にお伝えしたいのが「セールスとの違いをどう活かすか?」です。
まずは、はっきり言いましょう。セールスとマーケティングは、別物です。
でも、どちらか一方だけでは成果は出ません。
セールスとマーケティングの違い、もう一度整理!
項目 | マーケティング | セールス |
---|---|---|
目的 | 売れる仕組みを作る | 商品・サービスを売る |
アプローチ | 不特定多数を対象に仕掛ける | 個別の顧客にアプローチ |
タイミング | 購入前(興味を引く) | 購入の瞬間(背中を押す) |
施策例 | 広告、SEO、SNS、PRなど | 商談、プレゼン、クロージングなど |
よくある間違い:「売れないのは営業のせい」
マーケティングをおざなりにしたまま、「うちの商品が売れないのは営業の力量が足りないからだ!」なんて叱責していませんか?
…それ、かなり危険信号です。
現代の消費者は、自分で情報収集をして、比較検討してから動きます。つまり、セールスが動き出す時点で、顧客の7割はすでに購入候補を絞っているとも言われています(ザイエンス調査より)。
その段階までに「うちの商品、アリかも」と思わせておくのが、マーケティングの役割なんです。/
マーケ×セールスの最強連携術
では、どうすれば両者を連携させて“売れる仕組み”を完成させられるのか?
1. 共通のKPIを持つ
「問い合わせ数」や「資料請求数」など、マーケとセールスで共通の数値目標を持つことで、連携がスムーズになります。
2. 顧客情報をシェアする
マーケが得た「どういう情報に反応したか」をセールスに渡せば、提案の角度がより鋭くなります。
3. 定期的に振り返る
「どのリードが受注につながったか」「どの広告が効果的だったか」など、振り返りの場を設けましょう。
マーケティングとセールスは、チームとして機能してこそ最大限のパフォーマンスを発揮します。
どちらかだけが頑張っても、車の片輪だけが回っているようなもの。企業全体で“売れる仕組み”を回すには、両者の連携が不可欠です。